元衆議院議員(茨城県第6区)[無所属]大泉ひろ子オフィシャルサイト -大泉ひろこの徒然草(つれづれぐさ)-
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日々雑感
[2024/09/29]
安倍政治の終焉




与党内野党の石破茂が、5回目の挑戦で総理の座を勝ち取った。勝つべくして出馬した高市早苗の顔は蒼白であった。この結果の意味は、単純に、安倍政治の終焉であると筆者は観る。
 安倍政治の正統な後継者高市は、政治とカネをはじめとする安倍の負の遺産については及び腰だった。日本をもう一度世界のトップに押し上げるという安倍の理想だけを強調した。対して、石破は、アンチ安倍政治であることは明らかだが、明確な方針を語ってはいない。
 大平首相以来の「言語不明瞭な」総理の誕生だが、言葉にならない彼の真意を読み取って、いささかの期待をかけるしかあるまい。これまで世の中とかけ離れた自民党内の超右翼集団に対峙し、政治とカネの国民的納得と、夫婦別姓や愛子天皇の実現までやれれば、自民党は、より国民に近づき、保守政党として息を吹き返すかもしれない。
 沖縄を棚に上げて、グアムの米軍基地で自衛隊の訓練をやるなどの案は、筆者が思うに、彼の言動が決して欧米社会に好まれない様相であるだけに、外交防衛の分野では、思わぬ障壁に遭うのではないかと危惧する。菅首相と同じく、サミットの輪からはじき出されないようにと願う。
 少なくとも、今度の総裁選である程度の刷新感は出た。石破を選んだ自民党のしたたかさだろう。他方の立民は、総理になる可能性が出てきたからと、創設者枝野を差し置いて党首になった野田元首相は、悪夢と言われた民主党時代と変わらず、「金魚の比喩、分厚い中間層」のスローガンを維持している。
 言語の下手な石破は早稲田雄弁会の野田に討論では負けるのではないか。しかし、政治経験、思慮深さでは野田を凌駕する。石破に望まれるのは、いま野党が主張しているようなことは大したことはないから皆やってしまえ、ということだ。ただし、財政規律と消費税引き上げ論者の野田の議論に乗るならば、総理の任期は短期になるであろう。
 安倍政治は高市の敗退とともに終わった。この機を石破がどれだけ活かせるか、期待と不安が入り混じる。
 

[2024/08/27]
やめてけれ



やめてけれ、やめてけれ、やめてけーれ、ジコジコ(自民党総裁選候補)
国民は政治とカネの真の決着を求めているが、それを言っちゃあ、党内で選ばれることはないから、憲法だ、経済だとテーマを取り繕った総裁選なら、少なくも国民の前に報道する必要なし。
やめてけれ、やめてけれ、やめてけーれ、ゲバゲバ(下馬評では、昔総理が出馬)
国民総スカンを食った昔の名前の男が再び総理を夢見て立民の党首選に出てくる。尖閣に中国を迎え入れたことを謝罪してからにしてほしい。
神様、神様、助けてパパヤー。
これは1970年に流行った左卜全の歌のリメイクである。

[2024/07/28]
忘れ物が多い岸田政権



 バイデン大統領がハリス副大統領に「譲位」を決定したのは、日本の政治に影響を与えないだろうか。高齢者には調子のよいときと悪いときが交互にくるので、たまたま調子の悪いときにトランプとの討論対決があったのは、バイデン大統領の不運だった。トランプ前大統領がすんでのところで銃弾的中を免れた運の強さと対照をなす出来事だった。
 このことは、ウクライナやイスラエルは言うに及ばず、世界を驚愕させ、米大統領選に何十倍もの興味が注がれることになった。日本はと言えば、さて、岸田政権の「譲位」はなるか。ならないまでも、影響は免れまい。譲位があってもなくても、アメリカの政治劇のすごみに比べ、自民党総裁選はソープオペラの類であり、直後に予想される総選挙でどこまで自民党が減員するかの問題だ。
 ならば、譲位しなくてもいいよ、総理殿。またぞろ世襲の垢がついた顔ぶれに期待は抱けない。だけれども、投資政策と少子化政策と防衛費引き上げばかりが言及され、政策の忘れ物が多くはないか。その一つが食料安保だ。ウクライナ侵攻きっかけに、また円安が響いて、食料が物価値上げの中心になってきた。
 ウクライナからの小麦輸入ができなくなったアフリカや、食料補給路がブロックされたガザ地区では、たいへんな食糧難に陥っている。カロリーベースの食料自給率38%の日本は他人事と考えてはならない。海外からの食料輸入が絶たれたら、第二次世界大戦直後の飢餓状態が再現することになる。
 気候変動で海水の温度が変わり、漁獲に大きな変動が起き、漁師が離職する騒ぎにもなっている。野菜や果物を生産する農家、畜産農家では、夏の暑さで収穫減や生産減が免れない。日本が温帯から亜熱帯に変わりつつあるのを看過すれば、国産の食べ物はますますじり貧になる。今、物価が多少上がっても食べられるから平気だと思っていたら、危機が訪れた場合に対応できまい。
 インドは既にコメや小麦の輸出禁止に踏み切っているし、中国では食料備蓄を行っていると聞く。日本の一次産業の状態や海外からの輸入の不確定要素を鑑みた時、一体政治は食糧安保という政策の忘れ物をどうするのか総理に聞いてみたいものだ。
 日本はどこを向いて仕事をしているのか。先進農業や大規模農業を目指しつつ、減反政策をはじめ中小農家の「いじめ」政策もやる。防衛費増強の中に食糧安保は位置付けられていない。
 たくさんの忘れ物のなかでも、食糧安保は喫緊の課題と思われるが、下手な政局劇よりも、忘れ物に取り組んでほしい。

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