元衆議院議員(茨城県第6区)[無所属]大泉ひろ子オフィシャルサイト
プロフィール 日々雑感バックナンバー 後援会募集
日々雑感
[2017/04/26]
すわ、朝鮮戦争



 戦後の日本が西側の国として、経済力の高い国として国際社会に復帰したのは、朝鮮戦争のおかげだと言っても過言ではない。朝鮮特需で日本は生産力を上げ、1956年の経済白書に「もはや戦後ではない」と書くまでになったのである。
 1953年に休戦協定ができてから、南北は今も「戦時体制」である。当時の朝鮮戦争は、工業地域の北鮮が農業地域の南鮮を圧倒し、北鮮軍は朝鮮半島南端の釜山まで南下して襲撃した。この戦争の勃発は、以降、クレムリン(ソ連)の指示だという説、李承晩の賭けだと言う説や、熟柿説など本に書かれてきた。
 今はそんな時代ではない。ブッシュ元大統領に「悪の枢軸」のひとつとして名指しされ、北鮮は、着々と対米、対韓、対日戦争への準備をしてきた。核開発は脅しなのか、本気なのか不明だ。アメリカ、中国、ロシアが朝鮮半島近辺に兵力を結集し、北鮮の動きを注視する中、誰もが思うのは、このまま何事もなく終わってほしいと言うことだ。米、中、露のそれぞれの思惑も明確ではあるまいし、韓国、日本は最も実害を受けやすい。
 一昨日の会合で、元外交官の「これからはアジアの世紀」というお話を聴いた。民主主義を作り出した革命や独立戦争、資本主義を確立した産業革命やイノベーションは終焉を迎え、21世紀の質的量的なアジアの台頭によって凌駕されると言う説であった。
 確かに、国益優先となった英米、イスラムからの価値闘争などにより民主主義の先が見えない。ピケティが明らかにした格差問題で資本主義の先も見えない。しかし、西洋が作り出した今日の世界を変えるようなダイナミズムはアジアにはない。中国もASEANも今だ追いつき追い越せでしかない。数の力でGDP大国となっても、世界のシステムを与ることにはなるまい。
 大東亜共栄圏以来、アジアの世紀は望まれてきたが、立脚する根拠が大抵は精神論だ。アジアは健康と教育の分野で優れ、孔子の哲学で一体となっていると言うのは怪しい議論だ。アジアには世界を動かすダイナミズムがないのだ。一番いい例が、アジア発のイノベーションがないではないか。
 翻って、今回の「朝鮮戦争」。北鮮は、欧米で開発された核技術を盗み取り、欧米産の部品も使って脅迫の道具に使う。確かに、応用と模倣は北鮮ならずもアジア人の得意とするところだが、それを脅迫の道具に使い、民主主義に代わる人々を幸せにする価値と論理を示すことなく振る舞うのであれば、アジアの世紀どころの話ではない。
 ルックイーストのマハティールや開発独裁のリークアンユーは一定の成果を収めたかもしれない。しかし、世界の秩序を変える力はなかった。今回、アジアの国々がやるべきことは、こぞって北朝鮮の暴走をを止めることだ。もし、本当にアジアの国々が孔子の哲学を共有していると言うなら。

[2017/04/24]
真・善・美



 昨日、ある科学者の会合で、プレゼンした著名な科学者がこう言った。「ノーベル賞を取るとか、偉業を成し遂げるとかのインセンティブだけでなく、真・善・美を意識した科学者がどれだけいるか」。
 真・善・美とはプラトンが提唱した理想の要素。もとより哲学を深める機会を持たなかった私には、些か空々しい言葉として受け止めていた。この時の「あてはめ」では、真は科学、善は宗教、美は芸術なのだそうだ。
 この定義を鵜呑みにして、行政マンと政治家の道を歩んできた自分を振り返ると、先ず科学の認識は科学者のそれとは大きく異なる。宇宙がダークマターで満ちていると言われても、実証も論証もできない者にとっては「信ずるしかない」であり、科学の理解はせいぜい「科学によって開発された技術」を享受し、理解するところに留まる。
 善に該当するのが宗教であるとすれば、確かに、米大統領は皆「神の存在」を口にする。就任式では、聖書に誓って大統領になる。だが、日本人は、大方無宗教だ。では、善はどこから発するか。行政マン、政治家にとっては、そのバイブルが日本国憲法だ。25条に生存権を規定するから実現せねばならぬ。憲法の基本的価値は民主主義だから、法規も政策もその価値から生まれる。ただし、21世紀は民主主義に疑問符が付き始めている。世界の首領を選ぶ選挙で国家主義の台頭が認められる。これからも金科玉条の如く民主主義を振り回すことはできないのかもしれない。
 美は芸術とすれば、ベートーベンが嫌いな人もいれば、前衛芸術は頭のおかしい人の作品と思う人もいる。つまり、個々人の捉え方に差があり、個人の趣向で何の弊害もないだろう。
 プラトンが掲げた理想の3つの要素のうち、永遠かつ絶対なるものはない、ということか。少なくとも俗人にとっては、深い理解ではなく、日常のちょっとした喜びに3つの価値がかかわっていると言うにとどまる。頭が良すぎると悩むから、俗人のこの程度の考え方で生きるのが幸せなのだろう。

[2017/04/21]
70歳代の死




総務省統計局発表の人口推計によれば、日本人口は1億2693万人(2016年11月1日現在確定値)。人口減少は数字の上でも明らかで、毎年30万人減っていく。
 5歳刻みの年齢階級別人口を見ると、団塊世代を含む65−69歳が1025万人で、その前後、60−64歳が814万人、70−74歳が741万人と比べても突出している。団塊世代は既に1割以上が死亡しているが、それにしても人口グラフでの突出はまだまだ続く。
 団塊ジュニアを含む40−44歳は969万で、団塊世代はまだこれよりも多いということだ。0−4歳に至っては496万人であり、「生き延びた」団塊世代の半分にもならない。この数字をもとに人口動態統計を扱うのが厚労省だ。厚労省は合計特殊出生率が上昇していると言うが、これは、子供を生む女性の数が減っている、つまり分母が小さくなったための見かけ上の改善であり、出生の絶対数は周知のとおり、減り続け、今は年100万を割った。哀しいかな、ニッポン。
 こうなって来ると、団塊世代を始め、年金や医療で金のかかる連中を敵視する風潮が現れるが、皆が皆、平均寿命、男80.79歳、女87.05歳まで生きられるわけではない。飽くまで平均であり、既に私も多くの知人を亡くしている。
 職業別平均寿命というデータもあるのだそうだが、タブー化していて公表はされない。だから、感覚的だが、政治家・役人は長生きだ。女性に限って言うと、今高齢者となっている政治家・官僚は草分け時代だから人数は少ないが、長生きが多い。
 かつて活躍した女性の中で70歳代前半に静かに早世した女性のことを思う。一人は佐藤欣子さん。戦後数少ない女性検事のはしりとして活躍。中曽根総理に引っ張られて参議院選挙に出て落選。そのあとの欣子さんは人生に慎重になった。
 最愛の夫君佐藤誠三郎東大教授を亡くされてから、後を追うように2008年亡くなった。実は欣子さんは、当時珍しい女性の「保守論客」で、結構極論も語っていた。稲田朋美、高市早苗、桜井よしこ等よりもはるかに強面で、彼女らの先駆者と言えよう。
 もう一人は、影山裕子さん。電電公社で管理職に就き、一時は一世を風靡するほど強気な女権論を展開した。欣子さんと同世代だが、そのころ、民間で活躍した女性3人、日本航空の滝田あゆちさん、高島屋の石原一子さんとともに、つねにマスコミをにぎわす女性のロールモデルだった。しかし、退職後は、週刊誌などによれば、家族問題などに悩み、いつしか第一線から消えていた。そして、2005年、70歳代前半で亡くなった。欣子さんのように保守ではないが、さりとて、土井たか子のような革新ではなく、当時の公民権運動としてのウーマンリブを引っ張る役割を果たした。
 美人薄命と言うが、真実の人もまた長生きが相応しくないようだ。欣子さん、影山さん、良くも悪くも強烈な個性だったが、もう知る人ぞ知るの時代になった。日本の新たな人口に新たな夢と価値観をもたらす人が必要だ。
 
 

→バックナンバー
大泉ひろ子物語
YouTubeにて発信中!
大泉ひろ子-市政について
大泉ひろ子-つくば市への想い


政策チラシ 9号[ダウンロード]

[バックナンバーはこちらへ
]

連載小説
民主党を辞めた理由
新しいつくばをつくるみんなの会
アーカイブズ内容
 孫のいない時代 [2015.4月〜2016.2月]
 第二の性を生きる [2014.11月〜]
 老人大陸の平和 [2014.7月〜]
 少子高齢と地方 [2014.4月〜]
 ザ・コーセーショー [2014.2月〜]
 戦後生れの終戦後 [2013.12月〜]
 死生観と行政 [2013.10月〜]
 団子より花へ [2013.6月〜]
 長寿の涙 [2012.1月〜]




(↑)このページのTOPへ

プロフィール 日々雑感バックナンバー 後援会募集 HOME

(C)2009. HIROKO OOIZUMI. All rights reserved.