元衆議院議員(茨城県第6区)[無所属]大泉ひろ子オフィシャルサイト -大泉ひろこの徒然草(つれづれぐさ)-
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日々雑感
[2019/09/11]
議員定数・官僚定数の削減



 行政改革を看板にしていたみんなの党が解散してから、議員定数を標榜する政策は聞かなくなった。しかし、小選挙区が定着し、官邸中心政治が当たり前になった現在、与党の麓に存する議員や、一向に優れた対立軸を作れない野党議員の多すぎる数に注目すべきである。

 国会会期中に北方領土で酩酊した議員の行動は氷山の一角であり、内閣や重要な党務に関わらない大多数の議員は政治参加ができない、また、能力的に自ら立法や政策の提案ができない状況にある。だから、不行跡に走るのだ。それは与野党を問わない。

 小選挙区は政党の力で当選するから、選挙が安泰な政党もあれば、政党名を隠さないと活動できない政党もある。彼らの演説は、したがって、「皆様の声を国会に届けます」の一点張りだ。党の方針と異なる演説は許されないし、そもそも自ら訴えたいものを持っていないのである。経歴を見れば歴然だ。専門性を積み上げた人生を送っていない、議員になるための議員だからである。

 また、官邸中心政治は各省の専門性を低下させている。専門の積み上げではなく、政治的に官邸が先に決めるという図式が官僚の意気を削いでいる。その官僚自身、90年代から、人材が低下している。大学では、優秀な学生は外資系に流れ、官僚志望は中堅と言われて久しい。
 
 事務次官のセクハラ事件、幹部の忖度行政を目の当りにしながら、官僚の麓にいる人間もまたモラルの低下が当たり前となっている。会議また会議の繰り返しで、実世界とかけ離れたバーバルコミュニケーションが行われている。したがって、話す日本語はうまいが、中身はない。財務省も経産省も農水省も同じようなイノベーション政策を「ポンチ絵」に描いて説明に現れる。

 議員だけでなく、官僚も多いのが目につく。しかも、2−3割は精神異常で戦力から外れているとさえ彼らの中で言われている。しかし、議員や官僚が多すぎると言うと、先進国の中では多くないと反論し、確かに、どちらも突出して多くない数字が掲げられている。

 さて。多くの人が心に思い、決して実現されてこなかった提言をしよう。まず、国会議員を減らす第一歩は参議院をなくす。第二の衆議院になり下がった参議院に今更「良識の府」は期待できず、息の長い重要な法律や政策に取り組む姿勢も見られない。直近の参議院選挙の投票率の低さは、有権者が「参議院に投票したって、何も変わらない」と消極的だからなのだ。

 次に、官僚の減らし方だ。多くの規制を緩和することが一番である。許認可に関わる官僚が多すぎる。次に、お抱え学者の審議会は廃止し、民間のシンクタンクに学問的・技術的評価を得る制度をつくる。忖度政治を減らすにもこれらの方法は役立つ。

 人々は目に見えた改革を待ち望み、消費不況の長いトンネルから出られない日本に希望を与えてくれるのは、その「目に見えた」ものだけでしかない。N国党首が参議院選挙より以前に流山おおたかの森駅で演説をしていたのを聞き、「目に見える」改革を語るすごさを感じた。NHKに不満を持つものもかなりいる中で、そのシングルイシューで国会まで出てきた彼の情熱と勇気は、今の時代が求めているものだろう。

 議員定数と官僚定数を削減する主張のできる政党が出てくるべき時だ。

[2019/08/23]
少子化の家族的要因



 筆者は、90年代における厚生省児童家庭局の課長時代の経験をもとに、少子化政策の講演講師に呼ばれる機会が多い。少子化は、経済的要因(非正規雇用が多くて、若者が結婚できない)、社会的要因(結婚の意味が薄れた)によるマクロ的な説明が一般的であるが、落としがちな観点がミクロ的な「家族の要因」である。
 
 家族社会学では、山田昌弘法政大教授が、結婚するまで「親の子供」というアジアに共通な日本の社会が、親にパラサイトする生き方を選択し、生活レベルを落とす結婚から若者を遠ざけると説く。日本国中にたくさんのパラサイトをもたらし、痛ましい事件にまで発展した例が元事務次官の息子殺しである。ミクロ的な「家族の要因」を探るのは、もうひとつ、心理学・精神医学からのアプローチが必要だ。

 昨日、時宜を得たかのように、亀口憲治国際医療福祉大学大学院教授の家族療法のお話を聴いた。先生は80年代初頭、ニューヨーク州立大学フルブライト研究員の時に、アメリカ社会が家族崩壊の危機に直面し、アメリカで発展した家族療法をライフワークに選び、今日、日本における家族療法の第一人者となった。しかし、先生自身が言われるように、日本では、家族療法は弱小分野であり、国の予算がつくこともなく、アメリカのような発展は望めない。家族療法を行う臨床心理士などは極めて少ない。

 家族療法とは、簡単に言えば、個人のカウンセリングでは問題解決にならない場合、家族全体がカウンセリングに登場して、問題の根幹を洗い出す療法である。家族関係を見直すことによって、病原を発見するのである。母原病もこれにあたるだろう。夫婦間、親子間の真の問題、病因を明らかにし、これに対処する方法を得る。精神医療の薬物医療の対極にある処方だ。

 筆者は、70年代半ばにアメリカに留学し、アメリカ社会における家族の崩壊を目の当たりにした。離婚、再婚、連れ子、性的虐待、性的倒錯などが社会問題であった。これはウーマンリブが原因なのではない。むしろ家族の問題に失望した女性がウーマンリブにそのエネルギーを注ぐようになったのである。
 
 しかし、アメリカはプロフェッショナリズムの国である。これらの社会問題を新たな心理療法である家族療法を以て大々的な取り組みが始まったのである。当時、日本は戦後30年経ても、戦前の家族の枠組みが残り、アメリカの状況を対岸の火事としか見ていなかった。

 ところが、あれから半世紀経った今はどうか。離婚、パラサイト、引きこもり、児童虐待、介護殺人など家族の問題が70年代のアメリカ以上に噴出している。アメリカと違って、日本では家族の問題はタブーだ。自分たちでひそかに解決を図ろうとする中、事件に発展する場合がある。家族そろって家族療法を受けようとは考えないし、また、受けたくても、施療してくれるところが極めて少ない。日本は、児童虐待の事件がいやというほど世間を騒がせてもなお、プロフェッショナルに問題を解決する道を取らない国柄なのだ。
 
 さて、少子化問題に焦点を当てよう。少子化のミクロ的な問題点は、一つは家族社会学、そして家族療法が引き出す心理学が教えてくれる。70年代、団塊世代が結婚ラッシュだった時には、戦前の親から教えられた結婚の枠組が残っていたが、団塊世代はそのジュニアに、自分の見果てぬ夢を託した。大卒が2割時代の世代だから、子供には大学受験を強制し、かつては金持ちだけがやっていたピアノやバイオリンを習わせ、ジュニアたちは時間を奪われた。
 
 団塊ジュニアは、長じてから「本当は自分の夢は何だったのか」と迷い始める。その上に、親世代より日本経済は悪く、就職氷河期にも遭遇し、自分の家族を積極的につくる理由が見出せなくなるのである。親に強制された人生の延長がパラサイトなのかもしれない。団塊ジュニアは今や40代半ば、既に人口生産力は極めて小さい。家族療法は間に合わなかったのだ。

 団塊ジュニアの次に来る世代に、もしそんなものがあるなら、予防的家族療法を広め、健全に日本社会を保っていくべきと筆者は考える。

[2019/07/26]
結論より論理を



 この1年、気候変動をテーマにした会議に出席する多くの機会に恵まれた。二酸化炭素による地球温暖化は、ある国際会議では世界の97%の科学者が正しいと信じているとの報告も聞いた。しかるに、トランプ大統領は「その説は信じない」と断言する。なぜなのか。
 
 それは、地球の気候変動には、何億年のサイクルと、ミランコビッチサイクルと呼ばれる10万年単位のサイクルと数万年単位の寒冷化サイクルがあり、その大きなサイクルの中では、地球はむしろ寒冷化に向かっていると考える学者がいるからなのだ。トランプはそれを根拠にしているはずなのだ。
 
 しかし、我々ホモサピエンスの歴史は、20万年前にアフリカで進化し、6万年前に世界に広がっていったと考えられている。文字を作り、社会を作り、自ら食糧生産をし、文明を築いたのは高々1万年以内だ。未来に向かってもあと1万年続くかどうかは神のみぞ知る世界であろう。ならば、何万年ものサイクルで気候変動を語るのは意味がない。
 
 それよりも重大なのは、我々が化石燃料を使うようになり、産業革命後300年、特にこの100年は、急激に二酸化炭素の排出量が増え、異常気象、農業の危機、海に溶け込んだ二酸化炭素による海洋酸性化がサンゴ礁など石灰化生物の絶滅を導いているという事実だ。つまり、人為によってあまりにも「急速すぎる」変化が起きていることなのである。

 今再び宇宙開発の国際競争が始まっているが、地球の隣の火星や金星の探索が進められる中、我々地球が唯一生命体を維持してきたのは、火星や金星と異なり、太陽との位置関係で、二酸化炭素がサーモスタットの役割を果たし、生命体が維持できる温度が保たれてきたからなのだ。

 ならば、簡単だ。世界で二酸化炭素排出を抑える協力をしていかねばならない。人類全体のためだ。トランプ大統領のパリ協定離脱は「そんなエゴ」認められないというべきであろう。しかも、人類は、どんどん美食家になり、野菜系よりも肉=たんぱく質を摂取し、たんぱく質の形成には大量のエネルギーが必要であり、回りまわって二酸化炭素の排出を多くする。

 しかし、悲しいかな、たんぱく質を摂らねば人間は賢くなれない。近年の認知症の研究でもたんぱく質の摂取との関連が指摘されている。地球温暖化をどうすべきか方策を考えるにも、矛盾同着だが、せっせと美食しなければ考えつかないということになる。

 ただし、「二酸化炭素はよくない、環境を守れ」は「デブはよくない、健康を守れ」と同じで、結論だけの押し付けだ。下手すれば、単なる政治スローガンになって「環境守れ、健康守れ」と叫ぶオバチャンが増えるだけになる。違う、違う、結論だけでなく、論理を我々に納得させなければならないのだ。

 もしかしたら、我々は氷河期に向かっているかもしれないが、急激な二酸化炭素排出は、我々を「火遊び」で滅亡させるかもしれない。以上は、過日、川幡穂高東大教授の気候変動のお話を聴きながら、思いを深めたことだ。

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新しいつくばをつくるみんなの会
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 孫のいない時代
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